ナカガワ シュウイチ   Nakagawa Shuichi
  中川 秀一
   所属   明治大学  商学部
   職種   専任教授
研究期間 2005~2007
研究課題 東アジアの生活空間の特性と生活様式の変容の地域間比較に関する人文地理学的研究
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(B)
科研費研究課題番号 17320131
キーワード 城中村, 生活空間, 都市, 生活様式, 韓国, 地域変容, 東アジア, 中国, 居住空間, 比較研究, 都市化
代表分担区分 研究分担者
代表者 秋山 元秀
概要 本研究においては、東アジアの生活空間の特性を明らかにするために、各年度に中国と韓国の実地調査を行なった。とくに本研究の特徴としては、生活空間を家屋内部の居住空間から、地域社会を構成するかなり広い空間までを重層的に取り扱うことで、その結果、従来の空間構造論よりも一歩すすんだ成果が得られた。特に人文地理学の研究者だけではなく、住居学の専門家をメンバーに加えることで、成果に幅が生まれたと考える。 韓国については、主として秋山・山崎が住宅の空間構造を中心に、日韓の比較研究を行い、独自のアンケート調査を実施したり、内外の韓国人研究者との連携をとりながら、小規模ではあるがシンポジウムを実施したりした。その結果、韓国の空間構造は中国のものとはかなり異なり、むしろ日本との共通性をもつことがわかった。但し、たたみを居住の基盤にする日本は、東アジアの中でも独特な特徴をもつことがわかった。 また山崎と秋山の指導のもとに、滋賀大学大学院で中国の朝鮮族の研究をしている朝鮮族の留学生の研究を、空間構造という観点から位置づけ、とくに中国東北地方で、改革開放以後に発生している大規模な生活空間の変貌について研究を行い、その成果も本研究に取り入れることができた。 中国については、秋山・松村・小野寺・小島が、西北地域の各地で調査と資料調査を行った。その結果、経済構造の大きな変化によって、生活空間の構造に大きな変化が生じていることが明らかになった。ただし、大きな変化を生じて現代化が急速に進行しているところと、伝統的な生活様式が維持され、比較的生活レベルの低い地域との格差も大きくなりつつあることも明らかになった。