タケナカ カツヒサ   TAKEANAKA Katsuhisa
  竹中 克久
   所属   明治大学  情報コミュニケーション学部
   職種   専任教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2022/09
形態種別 大学・研究所紀要
標題 学校組織は何を生み出すのかーー洗脳装置、学歴社会、消費主体
執筆形態 単著
掲載誌名 明治大学教養論集
掲載区分国内
出版社・発行元 明治大学教養論集刊行会
巻・号・頁 564,117-141頁
担当区分 筆頭著者
著者・共著者 竹中克久
概要 本稿 は、脱学校化論を参照しながら、組織論の観点から学校の生み出す病理について分析するものである。
 さて、その学校とはいかなる組織か。ほかの組織と比べて、大きな特徴があるとするならば、それはそのサービス受給者が「無垢」で、社会化のプロセスの真っ只中にいる「子供」としての生徒であるという点である。企業をはじめとした組織は基本的には社会化が既に済んでいる「大人」が対象となる。すなわち、上司の指示には従わなければならない、組織の一員としてふさわしい役割を果たさなければならない、といったことが既に体に染みついているのが「大人」である。それに対して、学校という組織では教師の言うことを、なぜきかなければならないのか、生徒らしさとは何か、といったことを今まさに社会化されている(学習させられている)のである。また、この学校という組織は、人生においておそらく公式な組織の中で最初にかつ長時間過ごす存在である。そのことからは、学校は教師の持つ権威を受け入れる装置である側面があることは否定できない。他方、そこでは学歴というものの意義やそれへの反発が見られる場所でもある。