サハラ テツヤ   Sahara Tetsuya
  佐原 徹哉
   所属   明治大学  政治経済学部
   職種   専任教授
研究期間 1995~1997
研究課題 地方統治と政治文化
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 重点領域研究
科研費研究課題番号 07206102
キーワード 政治文化, リ-ジョナリズム, 自治, 体制変動, 社会会議, 地方, ロシア, ブルガリア, 地方自治, ハンガリー, 地方制度, エリート, 東欧, ル-マニア, スラブ
代表分担区分 研究分担者
代表者 家田 修
概要 本研究では社会学的な観点にまで視野を広げた住民と地方政治エリートの意識調査を東欧三カ国(ハンガリー、ル-マニア、及びブルガリア)とロシア(タンボフ州とイルク-ツク州)で行った。このうちハンガリー、ブルガリア、そしてタンボフ州では住民への調査と地方政治エリートへの調査の両方を行った。これらの調査結果から、ロシア・東欧地域では共通して世俗的ないし個人的な価値に対して低い評価が与えられていること(裏返せば、強い信仰世界が存在していること)、新生の企業家層が地方のエリートとしてロシアやブルガリアでも登場していること、住民のエリート観は東欧とロシアでかなり異なること(ハンガリーでは信頼と監視の両面がある、ル-マニアとブルガリアでは政治家に一任する態度が強い、そしてロシアでは中央に対抗する地方エリートが望まれている)など、この地域に形成されつつある政治文化の骨格が判明した。 またロシアについては「ロシアの地方」と題した膨大な地方政治資料集を四巻刊行した。これは現代ロシア政治にとって極めて貴重な研究素材として内外の大きな注目を集めている。またハンガリーについても地方政治エリートのデ-ダベースを形成した。以上の資料はアンケート調査分も含めてすべて英語ないしロシア語で刊行され、国外の研究者が利用できるようになっている。こうした資料は変動期を扱った今回の調査研究における重要な成果である。来年度以降についてもこの重点領域研究を発展させる研究計画を進めている。今回の資料は今後の研究の飛躍を保証するものとなっている。