ナカムラ ケンイチ
NAKAMURA KENICHI
中村 健一 所属 明治大学研究・知財戦略機構・農場 研究・知財戦略機構 職種 特任教授 |
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研究期間 | 2018/04~2023/03 |
研究課題 | 個体群動態モデルに現れる界面ダイナミクスの数理解析・数値解析 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
科研費研究課題番号 | 18K03412 |
キーワード | 界面ダイナミクス, 進行波解, 移動境界問題, 進行波, 順序保存力学系, 個体群動態, 個体群動態モデル |
代表者 | 中村 健一 |
概要 | 生物種の個体群動態において各生物種が優勢的に支配する生息域の境目としての界面や自由境界の時空間ダイナミクスを理解するために,数理的手法と数値的手法を相補的に用いた個体群動態モデルの研究を行い,次のような具体的成果を得ることができた. (1)複雑形状を持つ生息環境における生物種の競争を理解するために,ジャンクションを有する非有界星状グラフ上のロトカ・ヴォルテラ2種競争拡散系に現れるフロント波の挙動を詳細に調べ,フロント波がジャンクションを通過するための条件を明らかにした.具体的には,1次元領域上の2種競争拡散系のフロント進行波の速度の定量的な評価を比較定理を用いて行い,その結果を利用して,適切な優解および劣解を構成することで,星状グラフのジャンクションにおける構造によらず,2生物種の競争力の差が大きければフロント波がジャンクションを通過できること,および,2生物種の競争力の差によらず,フロント波がジャンクションを通過できないジャンクション構造を持つ星状グラフを構成できることを明らかにした. (2)強不可逆型のアレン・カーン方程式の双安定型フロント波について,方程式を劣微分を含む二重非線形型の方程式に変換してフロント波の1パラメータ族を構成し,それらの指数的漸近安定性を比較定理を利用して証明した. (3)非局所項を持つ2成分の反応拡散微分積分方程式系についての解析を行い,振動する六角形状パターンの存在を示唆する結果が得られた. |