トミザワ テツヤ   TOMIZAWA TETSUYA
  富澤 徹弥
   所属   明治大学  理工学部
   職種   専任准教授
受賞年月2012/05
国内外別 国内
授与機関名一般社団法人 日本建築学会
受賞学術賞名2012年日本建築学会賞(技術)
タイトル三次元免震システムの開発と集合住宅への適用
受賞者(グループ)髙橋治,富澤徹弥,須原淳二,松本良一郎
受賞区分国内学会・会議・シンポジウム等の賞
概要これまでの二次元免震では低減できない上下動に対しても、その効果を十分に発揮できる空気ばねを有効に用いた三次元免震装置を開発し、実際の集合住宅に適用している。上下動免震において必ず生じるために課題となっているロッキング振動に対しては、油圧を建物両端で連結し連動させたオイルダンパーを設置することで、鉛直方向の変形を許容しながら水平力を伝達するシステムを独自に開発し解決している。2011年東北地方太平洋沖地震における観測記録によれば、最大入力動に対して水平方向加速度が44%、鉛直方向加速度が28%低減されており、三次元の免震効果が実証されている。
本技術はこれまでの二次元免震技術をさらに一歩進めた高い水準の三次元免震技術であり、まだ適用件数は多くはないものの、世界で初めて実用化レベルの技術まで高めたことは評価に値する。今後、この三次元免震技術は医療施設、防災センター、データセンター、精密機械工場等、大地震後においても機能維持が要求される地域の防災拠点となる建物には必要となる技術と考えられ、本技術を応用することで、建物の安全・安心だけでなく機能維持まで含めた高い耐震性能を建物に付与することが期待される。