ヤマシタ ヒロシ
Yamashita Hiroshi
山下 洋史 所属 明治大学 商学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/03 |
形態種別 | 大学・研究所紀要 |
標題 | 「高クォリティ行動」のための情報管理 |
執筆形態 | 共著(筆頭者) |
掲載誌名 | 明大商学論叢 |
巻・号・頁 | 90(4),25-33頁 |
著者・共著者 | 鄭 年皓 |
概要 | 筆者らは2007年4月に「クォリティ志向型人材育成とスマート・ビジネス・コラボレ-ション」の研究プロジェクトを立ち上げ、文部科学省からオープンリサーチセンター整備事業(以下、ORC)の認定を受けている。このORCは、従来の品質管理の研究領域を越えて、企業活動のすべての側面でのクォリティを対象とした「経営品質科学」の理論構築を目指すものである。一般に社会科学の領域で議論される経営の問題、とりわけ「経営品質」の問題に対して、社会科学と自然科学の両面からのアプローチを試みることにより、「経営品質科学」という文理融合型の新たな研究テーマの扉を開こうとするのである。 本研究は、まさしく「経営品質科学の扉を開く」ための基盤となる基本モデルを提示すべく、情報理論とファジィ理論といった自然科学的なアプローチにより「高クォリティ行動の集合」を定義し、高クォリティ行動の確率と、そのような行動へと企業を導く情報が与える情報量の定式化を試みようとするものである。 そこで、まずシャノンの情報理論に基づき、(平均)情報量と基本的な通信路モデルを概説し、次にファジィ理論と筆者らの一連の先行研究[1]-[6]に基づき、人間の情報処理過程における偶然性と漠然性をファジィ・エントロピーによって記述するための基本的な枠組みを提示する。その上で、「高クォリティ行動の集合」をその境界があいまいなファジィ集合として定義し、高クォリティ行動に導く役割を果たす情報(これを本研究では「ファジィ・メッセージ」として位置づける)の有効性と情報量の定式化を試みる。 |