モトキ サトル
MOTOKI Satoru
元木 悟 所属 明治大学 農学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2006/09 |
形態種別 | 大学・研究所紀要 |
査読 | 査読あり |
標題 | アスパラガス連作障害における活性炭を利用したアレロパシー回避技術の確立 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 千葉大学大学院自然科学研究科博士論文 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 1-159頁 |
概要 | アスパラガスの連作障害の要因の一つであると考えられるアレロパシーの関与について検討した.アスパラガスの根圏土壌は,アスパラガスや数種作物に対して強い生育阻害を示した.その生育阻害は,アスパラガスの地上部を土壌中にすき込んでも生育阻害や減収の大きな原因にはならなかったことから,アスパラガス自身の根から分泌されるアレロパシー物質によるものであると推察された.次に,プラントボックス法およびサンドイッチ法を用いてアレロパシーを評価し,根から分泌される物質に強いアレロパシー活性があることを明らかにした.また,アレロパシーによる生育阻害を防ぐ方法として吸着資材の利用を検討し,ある種の活性炭はアレロパシー物質を吸着し,検定植物であるレタスの生育阻害を回避できることを明らかにした.さらに,アスパラガスの根から根圏土壌中に放出される物質による作用を検定する根圏土壌アッセイ法を開発した.この方法により,実際の栽培圃場における活性炭処理の効果と同様の効果を,実験室レベルで再現評価できた.アスパラガスの生産現場でも,アレロパシー物質吸着特性の優れた市販の活性炭を用い,圃場レベルでのアレロパシー回避技術を立証確立できた.現在この技術は,実際に連作障害が起きている圃場において,育苗および定植から収穫,さらに改植に至るまで,非常に有効な処理方法として広く利用されている. |