ミウラ タロウ   MIURA Taro
  三浦 太郎
   所属   明治大学  文学部
   職種   専任教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2024/04
形態種別 書籍掲載論文
査読 査読あり
標題 『百科全書』における分類の枠組み 「記憶・想像・理性」から「記憶・理性・想像」へ
執筆形態 単著
掲載誌名 『図書館思想の進展と図書館情報学の射程』(シリーズ「図書館・文化・社会」第9巻)
掲載区分国内
出版社・発行元 松籟社
巻・号・頁 151-179頁
著者・共著者 三浦太郎
概要 『百科全書』刊行に際して、共同編集者ディドロとダランベールは項目全体を俯瞰するための知識体系の大枠を示し、「歴史・哲学・詩」の順序立てとした。これは一見、ベーコン『学問の進歩』における学問分類の踏襲に見える。しかし、ベーコンが神の摂理に基づく自然の真理の解明という見地から、自然の発見から記憶へ、そして想像を介した理性の判断へと向かう「記憶・想像・理性」の認識過程を考え、学問分類を根拠づけたのにたいし、ディドロとダランベールはロックの認識論の影響を受けつつ、自然界からの働きかけを起点に、観念の知覚、記憶、理性の働きによる観念結合という流れを考察し、そうした認識に基づき学問を整理して『百科全書』の見取図を描いた。記憶と理性が直接に結びつき、「記憶・理性・想像」という順序立てを導いたもので、ベーコンの分類の枠組みとは異なったのである。