ミウラ タロウ
MIURA Taro
三浦 太郎 所属 明治大学 文学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2025/04 |
形態種別 | 書籍掲載論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 戦前の図書館講習に見る図書館サービスの理解:受講生の視点から |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『社会・文化が図書館に求めるものとその応答』(シリーズ「図書館・文化・社会」第10巻) |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 松籟社 |
巻・号・頁 | 151-182頁 |
著者・共著者 | 三浦太郎 |
概要 | 戦前、図書館講習所で発行された『学友会雑誌』の検討を中心に、図書館機能やサービスの理解のされ方を考察した。図書館員の資質として図書館や図書にたいする熱意が求められたほか、図書提供の際は館内閲覧だけでなく貸出にも意識が向けられた。選書の枠内で利用者の「自由」な読書が肯定され、蔵書には修養書から娯楽書まで幅広い内容が想定された。貸出は特に農村部で必要視されている。こうした活動は図書館利用者の自発的学習を前提としており、概して直接的な利用者サービスの捉え方は強くなかった。図書館員による奉仕という捉え方は一部にとどまった。戦後に米国流の図書館観が、書物の知識としてではなく講習などの形で紹介されて初めて、利用者とのやりとりを図書館の本質に据える理解が、日本の図書館界の中に共有されていった。 |