タケナカ カツヒサ
TAKEANAKA Katsuhisa
竹中 克久 所属 明治大学 情報コミュニケーション学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2011/03 |
形態種別 | 大学・研究所紀要 |
標題 | 組織が生み出す社会-刑務所、病院、学校、企業の比較から |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 情報コミュニケーション学研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (第10・11合併),63-76頁 |
概要 | 組織は誰のものか? その候補には多くのものが考えられるだろう。
企業組織であれば、トップマネジメントの存在が第一にあげられるだろう。もちろん、そこで労働と引き換えに給与を受け取る組織メンバーの存在は無視できるものではない。また、視点を変えてみると、組織は株主のものであるという見解も根強い。あるいは、取引業者という存在も無視できない。あるいは、企業組織の表明している「顧客重視」「お客様第一主義」といった姿勢からは、組織は顧客のものである、と考えることもできる。 本稿では、組織のメンバーのうち、サービス受給者に焦点をあてるとともに、営利/非営利という枠を越えて、刑務所、学校、病院、企業などの組織の比較分析を行う 。そして、組織が生み出してきたのは単なるサービスのみにとどまらず、そのサービスに起因する現代社会特有の社会問題を生み出してきたうえに、現代社会自体を特徴付ける「監視社会」や「身体社会」、そして「学歴社会」や「消費社会」といった、社会そのものを生み出してきたことを示したい。そして、「組織が社会を生み出す」という視点の有効性から、組織社会学はきわめて重要な意味を有することを示唆したい。 |