| オオグス エイゾウ
            Ogusu Eizo 大楠 栄三 所属 明治大学 法学部 職種 専任教授 | |
| 言語種別 | 日本語 | 
| 発行・発表の年月 | 1995/03 | 
| 形態種別 | 大学・研究所紀要 | 
| 標題 | 『ラ・レヘンタ』における作中人物の発話を表す言説について―クラリンの自然主義小説観が示す二つの志向の融和― | 
| 執筆形態 | 単著 | 
| 掲載誌名 | 言語・地域文化研究 | 
| 巻・号・頁 | (1),35-63頁 | 
| 概要 | クラリンはみずからの評論のなかで作中人物の[発話]を「直接言説」,[意識]を「自由間接言説」で描出することがもっともリアルな言説パターンだと主張していた。また19世紀末スペインおよびフランスでは,引用符によって「発話を表す自由間接言説」を囲むこと自体が文学慣習から逸脱した手法であった。にもかかわらず,クラリンが代表作『ラ・レヘンタ』で「発話を表す引用符付きの自由間接言説」を用いた彼の意図を,この言説形式がもつ機能と彼の小説美学との関係の中に読み取ることを試みた。そして,この形式の言説が,語り手の「非人称性」を損うことなくみずからの「批評精神」を顕現化させようとした,クラリンが目指した二つの志向の衝突・融和の痕跡だという解釈を示した。 | 
| ISSN | 1341-9587 |