ヤマシタ ヒロシ   Yamashita Hiroshi
  山下 洋史
   所属   明治大学  商学部
   職種   専任教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2017/02
形態種別 その他
標題 三河湾三島における人口密度差の地理的要因
執筆形態 単著
掲載誌名 明治大学「経営品質科学研究所」2016年度研究成果報告論文集
掲載区分国内
出版社・発行元 明治大学「経営品質科学研究所」
巻・号・頁 37-47頁
総ページ数 null
概要 本研究では、「三河湾三島」における人口密度差に関して、主に産業と交通の側面から論じている。そこで、まず三河湾内の島(特に、日間賀島・篠島と佐久島の「三河湾三島」)の概要を紹介し、筆者が2016年3月に実施した佐久島の現地調査と、2016年9月に実施した日間賀島・篠島および竹島(三河湾で唯一の架橋島で無人島)の現地調査を概説している。その上で、筆者らの先行研究で指摘した日本の高人口密度離島における人口集積要因を基に、日間賀島・篠島(高人口密度離島)と佐久島(非高人口密度離島)を比較し、両者の間に人口密度差を生じさせる要因が、①交通の利便性の差と、②島内の地形差にあるとする視点を提示するとともに、一般に離島にとって最大の人口集積要因となる「競争力の高い産業」(漁業+観光)については、日間賀島・篠島も佐久島もほぼ同様の特性を有することを示唆している。それにもかかわらず、前者(日間賀島・篠島)と後者(佐久島)の間に人口密度の圧倒的な際が生じている背景には、上記の①と②の要因、とりわけ①の要因が大きく影響していることに注目し、前者を「大都市近郊離島」として位置づける新たな視点を提示している。さらに、こうした「大都市近郊離島」としての性格が観光業を発展させ、①の要因と観光とのシナジーにより、両者の間に観光客数の大きな差異を生じさせる結果となったことを示唆している。