ノダ マナブ
Noda Manabu
野田 学 所属 明治大学 文学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2004/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 詩と絵画の狭間で:英国一八世紀の修辞学と声のゆくえ |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『文学』2004年3, 4月号(岩波書店) |
巻・号・頁 | 5(2),71-83頁 |
概要 | 声の現前性の思想史を、古代ギリシャのシモニデスにまでさかのぼることができる「詩は絵画の如く (ut pictura poesis)」(ホラティウス)の問題系においてとらえ直し、声を文字と映像に挟まれた存在として考察する。具体的には、18世紀英国の雄弁術運動の中で現れる「話し方教則本」において、声が文字以前の感情表出(としての映像)へと起源化還元されるベクトルと、教則本において必要な文字言語的分節を受けるベクトルとの間で引き裂かれていく様を例証する。本論はその後、この《引き裂かれ》を、情念の共同体を模索していた David Hume と Adam Smith の修辞学との関連において、「情念共同体の中で、道徳を共有する技術を持った個人」という近代市民像のひとつのあらわれであると論じている。 |