オチアイ ヒロキ
Ochiai Hiroki
落合 弘樹 所属 明治大学 文学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1998/12 |
形態種別 | 著書 |
標題 | 日本の朝鮮認識と自己同一化の過程 |
執筆形態 | 単著 |
出版社・発行元 | 京都大学人文科学研究所、山室信一編『日本・中国・朝鮮の相互認識と誤解の表象』 |
巻・号・頁 | 165-171頁 |
概要 | 幕末期の対外的危機意識の中から積極的な海外進出論が生まれ、明治政府も海外進出を国是として出発した。そうした中で征韓論にみられるアジアへの拡張論も芽生えたが、一方で連帯論も存在するなど、明治初期の対外観は多様だった。民権運動の退潮とともに、不平士族の系譜を引く壮士には「浪人」としてアジアに活躍の舞台を求める者も現れる。対外的危機から解き放たれた内田良平らの世代は、志士風の情緒的なアジア主義から脱却して「日韓合邦」を推進するが、朝鮮を他者とする認識を希薄化させた。こうした、自己目的のために他者を同一化させる思考構造は、日本と朝鮮の相互認識に大きな影を落とす。 |