オノ ユミエ   ONO YUMIE
  小野 弓絵
   所属   明治大学  理工学部
   職種   専任教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2016/03
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 咬合違和感症候群と咬合感覚閾値との関連
執筆形態 共著(筆頭者以外)
掲載誌名 口腔病学会雑誌
掲載区分国内
出版社・発行元 口腔病学会
巻・号・頁 83(1),7-12頁
総ページ数 null
著者・共著者 宗像源博,小野弓絵,葉山莉香,片岡加奈子,生田龍平,玉置勝司
概要 咬合異常感は臨床的に咬合異常が認められないにも関わらず6ヵ月以上持続する咬頭嵌合位の不快感として定義され,咬合接触関係を変える歯科治療後に生じることが多い.さらに,この病態に対して咬合調整や矯正治療,咬合再構成などの歯科治療がおこなわれているが,歯科医師に対しても患者に対しても満足した結果に至ることは少ない.また,日本においても「咬合違和感症候群」(O.D.S)という名称で同様な疾患の定義がなされている.今回我々は,簡便な咬合感覚試験を用いてO.D.Sの特徴について検討したので報告する.対象は21名の咬合違和感を主訴とする女性患者(平均年齢55.8±19.2歳)と21名のメインテナンス目的の来院で咬合違和感の訴えがない女性患者(平均年齢53.1±16.8歳)としフォイルテストを用いて認知閾値と違和感閾値を測定した.結果として1. O.D.S患者と対照患者には咬合認知閾値の違いがないこと2.O.D.S患者は対照患者に比べて有意に低い咬合違和感閾値を示すこと.3.対象患者の認知閾値は加齢により増加するが,O.D.S患者では加齢の影響がない.ことが示された.以上の結果よりO.D.S患者の咬合感覚は認知閾値より違和感閾値に差があること.本法がO.D.S患者の咬合感覚状態を知る上で簡便かつ有用な方法であることが示唆された.