オノ ユミエ
ONO YUMIE
小野 弓絵 所属 明治大学 理工学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/02 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 前頭葉血流指標を用いた若年成人・高齢者の音楽の好感度の判定 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 生体医工学 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 日本生体医工学会 |
巻・号・頁 | 55(1) |
総ページ数 | null |
概要 | 好みの音楽を聞きながらの運動は,呼吸困難感や疲労感を低減し,運動に対する楽しさを高める効果が報告されている.認知機能の維持やフレイルの防止を目的として行われる高齢者対象の運動トレーニングにおいても,参加者の好む音楽を用いることで,参加意欲の維持,運動習慣の確立に貢献すると考えられる.一方で音楽には個人の好みがあり,特に高齢者の場合,好感度の高い曲名や歌手などの情報を正確に得ることが難しい.本研究では若年成人(21-24歳,17名)ならびに高齢者(67-90歳,17名)ボランティアの音楽聴取時の脳活動を近赤外分光法(functional Near-infrared spectroscopy: fNIRS)装置により計測し,被験者から得た主観的好感度のスコアをもとに,前頭葉の血流指標から音楽の好感度の判定を試みた.血流指標として算出した酸素化・脱酸素化・総ヘモグロビン濃度変化量の時間分布における統計量や左右差など17種類の特徴量から,好感度のスコアとよく相関する上位3種類の特徴量を用いた線形判別を行った結果,若年者では86.3 ± 11.8 %,高齢者では88.9 ± 14.5 %の識別率(平均±標準偏差)で好感度の高い曲を検出することができた.判別に有用であった特徴量は個人で異なり,音楽の好感度の判定には被験者個別の特徴量を抽出する必要性が示された. |