イマムラ テツヤ
IMAMURA TETSUYA
今村 哲也 所属 明治大学 情報コミュニケーション学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2002/05 |
形態種別 | その他 |
標題 | 通信関連技術の個人領域への導入と著作権法―Napster事件を例に― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | (財)電気通信普及財団 テレコム社会科学学生賞入賞論文集 |
巻・号・頁 | (11) |
概要 | 本稿では、情報社会における技術の発展と法の発展の問題に触れ、この第一段階として、複製技術が個人の領域への技術の導入したこと、その第二段階として、通信関連技術が個人の私的領域への導入したことを指摘し、情報が消費者において自由に利用することが拡大した状況に伴い発生した諸問題に対応可能なあるべき法制度、解釈論等について検討している。事業者等の財産権保護と消費者の利用の便宜のバランシングの問題を、(1)技術的保護手段をはじめとした技術的アプローチの他、(2)法的アプローチとして、補償金制度の導入や民法の不法行為法による損害賠償論等のアプローチの可能性について、米国の最新判例を紹介しつつ、論じている。技術の発展に伴い個人の領域における著作物の利用が拡大することで、権利者の利益が減少する状況に対しては、立法により対応する方法、現行法の解釈により対応する方法、あるいは技術的な保護手段ないし事業者ら権利者と消費者である利用者との契約による自力救済的な方法があるが、本稿では、現行法が予測していない状況に対して、法の解釈により権利の拡大を試みることは基本的に適切でないことを主張した。 |