ヤマシタ ヒロシ
Yamashita Hiroshi
山下 洋史 所属 明治大学 商学部 職種 専任教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2009/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 食品業界におけるラベリング効果と低エントロピー源 |
執筆形態 | 共著(筆頭者) |
掲載誌名 | 日本経営倫理学会誌 |
巻・号・頁 | (16),259-265頁 |
著者・共著者 | 鄭 年皓 |
概要 | 本研究では、筆者の先行研究(2001)をふまえた上で、食品業界の不祥事の問題に対して、新たに産地名や製造年月日等の「ラベリング」の側面からのアプローチを試みることにする。食品の価値は、他の工業製品よりも、原料や材料(とりわけその産地)と新鮮さに大きく依存するが、一般消費者が自身の味覚・嗅覚・視覚でそれを認識することは困難(すなわち「高エントロピー」の状態)である。そこで、消費者にとって高エントロピーの状態にある食品の価値判断から、産地名や製造年月日等の「ラベル」が低エントロピー源となってエントロピーを奪い取ることにより、食品の価値判断が簡素化(低エントロピー化)されるのである。本研究では、こうしたラベルによる低エントロピー化を「ラベリング効果」と呼ぶことにし、この効果が大きく、かつ消費者自身がその真偽を見分けることが困難であるが故に、これを悪用してラベルの表示を偽装する企業が多発しているという視点を提示する。これにより、食品業界で多発するラベル偽装の背後に潜在する特有の要因を示唆する。 |