オオグス エイゾウ
Ogusu Eizo
大楠 栄三 所属 明治大学 法学部 職種 専任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/03 |
形態種別 | 大学・研究所紀要 |
標題 | 作中人物の名指し―パルド=バサンの初期小説(1879-1889)において―(第一部) |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 国際関係・比較文化研究 |
巻・号・頁 | 6(2),17-43頁 |
概要 | 本稿は,パルド=バサンの小説第7作Insolación (1889)の書き出し,空間描写もなく,1行目にヒロインが"Asís Taboada"といきなり導入されるという事象がもつ歴史的意義を,作中人物の小説世界への導入と名指しの手法を考察することによって明らかにしようとする論考の第一部である。処女作から第4作にかけて,主要な作中人物が「二重の未知」の存在として小説世界に導入され,他の人物から固有名で呼び掛けられることを契機に初めて語り手から名指しされる――この「名指しシステム」の確立と,書き出しにおける情報制禦「外的焦点化」の厳密化が連動していることを観察できるのである。 |
ISSN | 1348-1231 |