ニシカワ シンイチ   Nishikawa Shin-ichi
  西川 伸一
   所属   明治大学  政治経済学部
   職種   専任教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2005/10
形態種別 大学・研究所紀要
標題 会計検査院の独立性をいかに強化するかー鴻池「決算革命」の動向にかかわらせてー
執筆形態 単著
掲載誌名 明治大学政治経済研究所『政経論叢』
巻・号・頁 74(1・2),125-160頁
概要 会計検査院は内閣から独立した憲法上の機関である。つまり、行政府の外に置かれ、それゆえに行政府に対する厳正なチェック機能を果たすことができる。しかし、現実の会計検査院は行政府との同族意識を内面化し、検査の目を曇らせているのではないか。折から、参院決算委員会では会計検査院の機能強化が検討課題になっている。独立性が十分担保されてはじめて、機能強化が実現されよう。
 そこで本稿では、次の4点を論じる。第1に、会計検査院の独立性の意義を法的根拠と財政民主主義の観点から確認する。第2に、会計検査院のトップである検査官の人事のあり方を取り上げ、独立性の獲得には「アンプロフェッション」の登用が必要であると主張する。第3に、幹部職員の「天下り」が独立性を阻害している現状を指摘し、「専門職」という改善策を提示する。そして、第4に、参院決算委員会における近年の動きを跡付け、鴻池「決算革命」が予算循環過程の充実に果たした貢献度を検証する。