ナイトウ アサオ
Naito Asao
内藤 朝雄 所属 明治大学 文学部 職種 専任准教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2011/05 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 「いじめの心理社会学的生態学」
『精神科治療学』第26巻第5号、2011年5月19日発行 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『精神科治療学』 |
巻・号・頁 | 26(5),561-567頁 |
概要 | 抄録: 本稿ではまず、人が怪物になる「人間の飛蝗」とでもいうべきメカニズムを発見し、分析し、抑止するための、心理-社会学的人間生態学の構想を示す。学校のいじめは、そのモデル現象となる。次に、複数の心理-社会的な諸秩序がせめぎあいながら生態学的布置をなす秩序の生態学モデル、いじめの場の独特の群生秩序、学校制度が及ぼす閉鎖区間の環境の効果としての群生秩序の増殖、などを説明する。その後、パラノイアについての精神医学の知見や進化心理学的な枠組みなどを加えつつ、鏡像系のモジュールと「闘争-逃走」系の政治的見通しのモジュールとの癒合・共進化による政治的〈パラノイア〉の理論についての現時点での構想を示す。いじめをモデル現象としてつくられたこの理論は、家族や職場や地域や軍隊や民族宗教紛争などさまざまな領域に応用可能であり、人が人を迫害するイベントを社会から減らす政策をつくるための一つの参考理論となるかもしれない。 |
ISSN | 0912-1862 |