イシダ トモノブ
ISHIDA TOMONOBU
石田 倫識 所属 明治大学 法学部 職種 専任教授 |
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期間 | 2008/04 |
名称 | 被告人の訴訟能力を肯定し、控訴趣意書の提出の遅延につき刑訴規則238条にいう『やむを得ない事情』がないなどとされた事例 |
区分 | その他 |
開催場所 | 日本評論社 法律時報 |
発表・展示等 | 本件は、1審死刑判決につき、即日控訴が申し立てられたものの、趣意書提出期限までに控訴趣意書が提出されなかったために控訴が棄却され、これに対する弁護側の特別抗告も棄却された事案である。弁護人は、被告人との意思疎通ができなかったことを理由に、趣意書提出の遅延には、「やむを得ない事情」(刑訴規則238条)があった旨を主張したのに対し、最高裁は、「本件においては」意思疎通の困難が提出遅延を正当化する理由とはなりえないとした。本評釈では、最高裁が、あえて「本件においては」とその射程を限定していることを指摘し、本件が事例判断に過ぎなかったことを確認したうえで、刑訴規則238条のいう「やむを得ない事情」の意義について検討を加えた。 |