ツジ トモキ
TSUJI Tomoki
辻 朋季 所属 明治大学 農学部 職種 専任准教授 |
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発表年月日 | 2015/08/25 |
発表テーマ | 与那国、もう一つの交易拠点:ハンブルク民族学博物館所蔵資料を手がかりに |
会議名 | 与那国町文化講演会 |
主催者 | 沖縄県八重山郡与那国町教育委員会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(招待・特別) |
単独共同区分 | 単独 |
招待講演 | 招待講演 |
開催地名 | 沖縄県八重山郡与那国町 |
概要 | 北ドイツの都市、ハンブルクの民族学博物館が所蔵する、約70点の沖縄関係所蔵品の中には、与那国島で収集された民具53点が含まれている。「ウムラウフ・コレクション」と呼ばれるこれらの所蔵品は、1907年にハンブルクの商社ウムラウフ(Umlauff)が調達したもので、その多くは装飾品(かんざしや首飾り)や生活雑貨(クバ笠や桶)、楽器(太鼓や三線)など、庶民の日常生活に根ざした民具である点が特徴的である。
この点をもとに、本講演では与那国とドイツとの接点に注目し、「ウムラウフ・コレクション」の分析を通して、台湾・中国との交易拠点にとどまらない「もう一つ交易拠点」としての与那国島の側面を明らかにする。沖縄(琉球)とドイツの関係史全般について解説したうえで、ハンブルク市立民族学博物館が作成した所蔵品の「目録カード」の写しを手がかりに、個々の民具の詳細を紹介していく。さらに、収集活動に携わったウムラウフ社の活動も紹介しながら、ドイツ人が沖縄の事物を収集するという活動の意味や、当時の博物館が果たした政治的役割などについても考察する。 |