タケダ カズヒサ   TAKEDA KAZUHISA
  武田 和久
   所属   明治大学  政治経済学部
   職種   専任准教授
発表年月日 2015/05/17
発表テーマ スペイン領南米ラプラタ地域におけるイエズス会士の宣教活動-グローバル・インテレクチュアル・ミリタリー・ヒストリーとの関連から-
会議名 日本西洋史学会第65回大会
主催者 日本西洋史学会
学会区分 全国学会
発表形式 シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)
単独共同区分 単独
開催地名 富山大学
概要 1540年ローマ教皇の正式認可を受けたイエズス会は、カトリックとプロテスタントの対立が激化し、オスマン帝国の脅威が忍び寄る近世ヨーロッパで誕生した修道会である。総会長イグナチオ・デ・ロヨラとその同志たちはヨーロッパを取り巻くこうした状況を深刻な危機と捉えていた。イエズス会士たちはこの状況の打開のために、布教、教育、慈善など、ヨーロッパ内外で様々な活動に取り組んだ。
 ロヨラが元軍人であり、対抗宗教改革の急先鋒とされるなど、イエズス会は軍隊さながらの戦闘的な修道会と厳しく批判された時代もあった。批判の一部は偏見や中傷だったが、近世に生きた会員自身が残した史料を紐解けば、「神のより大いなる栄光のために」必要に応じて世俗的な手段を実践する会員が存在したことがわかる。
 本発表では、軍事、その組織的な教練、地球規模でのこの2点の展開という観点から、近世イエズス会の宣教活動を、スペイン領南米ラプラタ地域(現在のパラグアイ南東部、アルゼンチン北東部、ブラジル南部、ウルグアイからなる領域)を事例として報告する。