イトウ ナオキ   Ito Naoki
  伊藤 直樹
   所属   明治大学  文学部
   職種   専任教授
発表年月日 2016/09/07
発表テーマ 大学の学生相談機関によるウェブサイトおよび電子メール等の活用状況-「学生相談機関を対象としたウェブサイトの活用状況に関する調査」の結果の報告と分析-
会議名 日本心理臨床学会第35回大会
主催者 日本心理臨床学会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 単独
開催地名 横浜
概要 本研究は,学生相談機関を対象としてウェブサイトや電子メール等の活用状況を調査することにより,この点について示唆を得ることを目的として行われた。ウェブサイトの更新頻度からは学生相談機関としてのコミュニティ援助活動の体制が整備されている大学と未整備の大学に二極化している傾向がうかがえた。また,学生相談機関内にウェブサイトのメンテナンスが可能な人がいない場合が多く,ウェブサイトを通じた広報活動に力を入れている大学も多くはなかった。学生相談機関が主体的,積極的に学内外に情報を提供する状況にない大学が多いことが示唆された。また,利用に最低限必要な情報はかなり掲載されているものの,コミュニティを志向した情報提供は非常に少なく,この点に課題を抱えていると考えられた。
一方,学生相談機関側は自らのウェブサイトが比較的整備されていると感じているが,外部から閲覧されているという実感は少なく,この点にギャップが見られた。ウェブサイトを通じた情報発信の有効性を高めるためには,ガイダンス等を活用するなどして閲覧を増やすための工夫を行う必要がある。電子メールは教職員とのやりとりにはよく使われており,この点では学生相談活動の一環として定着しているものと思われた。一方で,SNSの利用については慎重な姿勢の大学がほとんどであった。今後,学生相談における活用の是非や有効性について検討する必要があると考えられた。